コンピューターの頭脳

最近のコンピュータは、どんどん処理能力が良くなっていく傾向にあります。いや、過去、未来、恒久の事実でしょうが。 性能を司るのはCPU(中央演算装置)、つまり、コンピューターの頭脳です。ここで計算をすべて行います。
2003年末、AMDと言う会社が、64ビット処理の出来るCPUを発売しました。
(ちなみに、今現在一般に普及しているのは32ビット処理の出来るCPUを積んだマシンです。これを32ビット機と言います。)

さて、ビットとは何か。
8ビット=1バイトという変換式は聞いたことがある人があるかも知れません。
そうです、ビットとは、情報量の単位です。
では、1ビットでは何が出来るでしょうか? 1ビットが表せるものは、電気信号の「オン」、「オフ」の2通りです。
それ以上を表すことは出来ません。つまり、1ビット存在する→必ず「0(ゼロ)」か「1」である、と言うことです。


1ビットでは2通りしか表せませんでしたが、2通りでは何も出来ません。
そこで、ビットを何個もつなげて、多くのデータを表すことにしました。
「a」と言う文字があります。この文字の「容量」はいくらか知っていますか?
これは1バイトです。つまり、「a」を表すには、8ビット必要なのです。
「0」か「1」の組み合わせが8個あるので、1バイトでは2の8乗=256通り表すことが出来ます。
これだけあればアルファベットの大文字、小文字、その他の記号を表すには十分です。
しかし、漢字はそれだけで30000種類あるといわれています。よって、1バイトでは足りなくなってしまいました。
そこで登場したのが2バイト文字です。情報の個数を倍にするだけで、表せる情報量は二乗になります。
2バイトでは、合計65536通り表すことができます。これで文字を表すのは十分です。


では、CPUですが、現在普及しているのは32ビットCPUだと言いました。
32ビットCPUとは、一度の処理で32ビット処理できるCPUのことです。
つまり、一度の処理で32個のデータを、「0」か「1」か判別できることを意味します。

では何故16ビットではなく、32ビットなのか。
16ビットでは、文字を扱うのが精一杯になります。パソコンはもちろん画像も扱います。
その画像の処理が大きいのです。
CPUには、ビット数と、クロック周波数の2つの能力を示す値があり、前者は説明したとおり、
後者は、大きいほど計算の能力が大きいと言うことになります。

例えばゲーム機で言えば、PS2
このCPUは、なんと128ビットです。その割に、クロック周波数はおよそ295MHzしかありません。
(最近のパソコンのクロックは2500MHz-3000MHz。)
ゲームに計算はあまり必要ありません。優先すべきは画像の処理能力です。
一度に処理できる情報量が多い故に、画像処理メインの最近のゲームではCPUの高ビット化が進んでいるのです。


その波がパソコンの押し寄せてきたとなると…?
パソコンの事実上の進化はそろそろ終わりなのかも知れません。
今からはビジュアルだけが進化する時代になってもおかしくありません。




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2004/01/04  Written by The sun